2023/03/24 06:02
【ガソリン価格調査】gogo.gsと資源エネルギー庁調査
報道で多用される資源エネルギー庁と
主にSNS等で取り上げられるgogo.gsの調査結果。
比較・検証等々で使う事もあるかと思いますが
なぜ差異が出るか。
調査定義・手法によるものなので
以前問い合わせ等で確認したものをここに残します。
結論を先に言うと、
gogo.gsは投稿サイト。投稿の集計なのでサンプルが常に変わる。
また投稿が活発かどうかで県によって地域のバラツキが出る。
都市部に偏ったりご近所平均になったりで変ってくるし
サンプルが足らなければランキング集計外になる。
特に九州等はこの傾向が強いわけです。低めに出る。
加えてgogo.gsは看板投稿が主になるのですが
九州は価格看板を出してる店が少ない。
こういう地域はどちらかと言えば相場か安い店は看板出すが
飛び出て高い店はあまり出さないと思われます。
また協定等組まれている地域では安い実売を出さない
といった事も考えられます。
また価格看板がない地域は実給油するしかないですが
仕事ではないのでわざわざ高いとわかっている店で入れる事は
あまりないかと。
離島投稿も殆どない。
だから総じて実際の平均値よりも低くなる。
推移を見ていく上でも県平均の微増減は価格の変動とは限りません。
10日間の集計ですので毎日11日前の投稿が集計から外れ割合が変わります。
資源エネルギー庁も全量ではなく抽出調査ではありますが
サンプル選定で地域にバラツキが出ないようにしている。
直接販売店とのやり取りなので表示の有無は影響しない。
全域ムラなく調査されれば投稿サイトの方が
きめ細かく集計取れるので全量調査(実際はしてる所はない)
するのに近い効果があり資源エネルギー庁に優るが
手薄だと統計としては資源エネルギー庁に劣る。
このあたりが大きな違いです。
それぞれの調査方法についてはこちら⇩
●給油所小売価格
◎gogo.gs
・ユーザーの価格投稿によるもの
・過去10日間の投稿の集計
https://gogo.gs/ranking/average/
◎資源エネルギー庁(給油所小売価格調査)
〈調査は石油情報センター〉
・調査日は毎週月曜日(祝日等は火曜日)
・サンプルは全国で総計2000程
・各県の情勢を見た上で各県サンプル数を割り振り
※但し各県の割り振りは少ない所でも最低30を切らないように調整
・離島を含めバランスが偏らないよう県内割り振り
・調査手段は販売店へ電話やFAX等
・対象は長く協力してもらえる所等々基本変えない
・高速道路は含まない
https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/petroleum_and_lpgas/pl007/results.html#headline4
◎総務省 統計局統計調査部消費統計課(小売物価統計調査)
・都道府県庁所在市及び人口15万以上の市
・地区偏らないよう配慮
・その地区でよく使われる代表的な店
※「地域ででよく使われる」が前提。
調査対象が都度都度変わる訳では無いが調査員任せな面もあり
・サンプル数は都市でクラス分け(高知市ならサンプル4)
・対象はフルサービス
・各地の調査員が直接給油して調査
・調査は毎月、12日を含む週の水木金のうちに行う
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3&layout=dataset&metadata=1&data=1
●卸価格
◎資源エネルギー庁(卸価格)
〈調査は石油情報センター〉
・元売会社の特約店向け卸価格(仕切価格)
(輸送費を含んだもの)
・調査対象は特約店(離島を含む)
・特約店SS届けの価格(現地迄の輸送費含む)
・消費税は含まない
・大きく外れる上下の2.5%は除外した県平均価格。
《注意点》
鉄道輸送・他県からの調達、そういうものを含んだ各県迄運ばれた結果です。
よって「製油所から遠いから」「内陸だから」「山に隔てられているから」
そういったものが実際、輸送費にどれだけ反映してるかどうかは
この差を見ればいいわけです。
https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/petroleum_and_lpgas/pl007/results.html#headline4
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