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2015年12月11日
12月7日(月)時点の全国のガソリンの平均価格は、7週連続の値下げとなりました。
gogo.gsに投稿されるガソリン価格にも110円を切る価格の店舗も出てきました。
直近のピーク時の2014年の夏の価格と比べると、なんと40円以上も値下がりをしています。
ガソリン価格は、その原料である原油価格に影響されます。
現在ガソリン価格が値下がりを続けているのも、原油価格の急落による影響が大きいです。
2014年の夏に1バレル100ドルを超えていた原油価格は、現在1バレル40ドルを下回る価格で推移しています。
ここで疑問に思われるのが、原油価格は半分以上安くなっているのに、ガソリン価格はそこまで安くなっていないなということです。
中には、ガソリンスタンドがその分儲けているのではないかと思われている方もいるようですが、原因はガソリンにかかる税金の比率が大きいからなのです。
そこで、ガソリンにはどのような税金がかかっていて、それがいくらなのかということを知れば、現在のガソリン価格を理解することができます。
なるべく分かりやすくするために、税別価格が100円のガソリンを例に説明していきます。
偶然にも、税込108円で現在のgogo.gsに投稿されている最安値の価格(12月9日現在)と一緒ですね。
ガソリンには、石油税、ガソリン税、そして消費税がかかっています。
それぞれの税金はガソリン1Lに対し、
石油税 2.54円
ガソリン税(本則税率)28.7円
ガソリン税(暫定税率)25.1円
消費税 8円
上の図を見てもわかるように、108円のガソリン価格だとなんと半分以上が税金で占められます。現在の平均価格である120円台の価格でも半分程度が税金となります。
ガソリン価格にかかる税金は、消費税を除き固定となっているためガソリン価格が下がれば下がるほど税金の比率が高まります。
現在のガソリン価格は、本体価格の比率自体が少ないため、今後さらに原油価格の下落が続いてもガソリン価格自体の下落は限定的になりそうということが理解できるかと思います。
ガソリンにかかる税金は結構高いと感じた際に気になるのが、暫定税率の存在です。
ガソリン価格高騰時によくニュースなどで取り上げられるれるこのガソリン税の暫定税率ですが、この税金は、1974年に道路整備の財源不足に対応するための暫定処置として適用されましたが、2008年4月の一ヶ月間を除き今も続いています。
ガソリン平均価格が3ヶ月連続で160円を超えた場合、暫定税率が停止される仕組みも設けられていましたが、東日本大震災の復興財源に充てること等を理由に暫定税率の停止は適用されませんでした。
現在、消費税増税に伴う低所得者の負担軽減のために軽減税率の導入が検討されています。
都心では自動車保有自体が贅沢という認識をされる場合もありますが、やはり地方ではまだまだ生活必需品になっているところも多く存在します。
ガソリン代が安くなることによって外出が増えて景気が良くなる、というプラスの側面もあるガソリン税についても是非検討して欲しいですね。