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2016年1月29日

【コラム】電力自由化でガソリン代も節約できる?

2016年4月から、法律の改正により電力小売りが全面自由化されます。

電力自由化開始に向け、事前予約も始まり各社のサービス内容も出揃ってきました。

電力自由化には、石油会社も参入しているので、今回のコラムでは石油会社のサービスプランについてご紹介していきたいと思います。


現時点で具体的にサービス内容が明らかになっているのは、こちらの3社


運営会社JXエネルギー東燃ゼネラル昭和シェル石油
ブランドENEOSESSO
Mobil
ゼネラル
昭和シェル
サービス名ENEOSでんきmyでんきドライバーズプラン

3社とも、燃料を自前で調達できるという強みを生かし、他の新電力に比べても魅力的なサービス内容となっていますので、ざっとご紹介させていただきます。




ENEOSでんき


JXエネルギー


対象エリア:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県の一部(富士川以東)


ENEOSでんきの料金プランは、時間帯や曜日に関係なく使用量に応じた均一な料金である従量電灯B・C(東京電力)と同じ料金体系となっています。

また、契約容量に対する基本料金も、東京電力の従量電灯B・Cと同じ料金なので、

比較の対象となるのは、従量料金分とその他のサービスです。


東京電力の従量電灯Bと比較した際の従量料金分の料金単価がこちらです。


従量料金(円 / kWh)従量電灯BENEOSでんき
120kWhまで19円43銭20円76銭
120kWhから300kWhまで25円91銭23円26銭
300kWh以降29円93銭25円75銭

料金単価を比べてみると、電気をたくさん使う人にとって有利なプランであることがわかります。


さらに、2年間の利用を約束することで、電気料金がさらに割引になるにねんとく2というオプションメニューも用意されています。


電気料金の割引は、1kWh あたり 0.20円

2年以上利用すると、1kWhあたり 0.30円に割引額は拡大されます。


携帯会社のプランっぽいですね。


そして、さらにENEOSカード割引というオプションメニューも用意されています。

ENEOSカードは、S、P、Cと異なるタイプの3つのカードがありますが、ENEOSカードで電気料金の支払いをすると、それぞれのカードの割引特典にプラスして、ガソリン代がさらに1円引き/ L されます。

月に150Lまでの給油が対象なので、月々最大で150円分の節約ができますね。




myでんき


東燃ゼネラル


対象エリア:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県の一部(富士川以東)

近日予定エリア:関西電力エリア 中部電力エリア


myでんきも、時間帯や曜日に関係なく使用量に応じた均一な料金である従量電灯B・C(東京電力)と同じ料金体系ですが、

10A / 15A / 20A の容量の低い契約プランは用意されていません。

また、基本料金についても東京電力と比べて低く設定されています。


基本料金従量電灯Bmyでんき
30A842円40銭817円13銭
40A1,123円20銭1,067円4銭
50A1,404円1,333円80銭
60A1,684円80銭1,583円71銭

東京電力の従量電灯Bと比較した際の従量料金分の料金単価がこちらです。

myでんきでは、契約容量ごとに料金単価が少しだけ変わってくるので、40A・50Aでのものを比較対象としています。


従量料金(円 / kWh)従量電灯Bmyでんき(40A・50A)
120kWhまで19円43銭18円46銭
120kWhから300kWhまで25円91銭24円61銭
300kWh以降29円93銭28円43銭

myでんきのサービスには、残念ながらガソリン代が割引になるメニューは用意されていません。

ただし、比較表を見てもわかるように、現在、従量電灯B・Cを利用している方にとってはすべてのパターンでお得になりますね。




ドライバーズプラン


昭和シェル石油


対象エリア:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県の一部(富士川以東)


こちらも基本料金は、東京電力、ENEOSでんきと同様、10Aあたり280.8円となり基本料金での差はでません。


ドライバーズプランは、月の使用量が200kWh以下の場合、2段階定額制となっており従量電灯B・Cの料金単価に比べ割高になっているため、サイトでもおすすめされていません。


2段階定額の料金は、100kWhまでが、1,952円、200kWhまでが、4,422円40銭となっています。


200kWh以降の従量電灯Bと比較した際の従量料金分の料金単価がこちらです。


従量料金(円 / kWh)従量電灯Bドライバーズプラン
200kWhから300kWhまで25円91銭26円
200kWhから300kWhまで25円91銭26円
300kWh以降29円93銭30円2銭

ほぼ従量電灯Bと同等の価格設定のため、電気料金単体でのお得感はありません。

ただし、600kWhを越えると、1kWあたり1円の割引が適用されるため、毎月コンスタントに600kWhを超えるようであればお得になります。


そして、やはりこのドライバーズプランの最大のポイントは、なんといってもガソリン代が 10円 / L 安くなる特典付きです!

月の上限が、100L なので月々最大で1,000円節約できます。


ただし、ガソリンが10円安くなるといっても、近くにシェルの店舗がなかったり、いつも給油しているところが最寄りのシェルよりも10円安かったら切り替える意味がないので、最寄りのシェルといつも給油している店舗との価格差も確認する必要がありますね。


ちなみに、全国のガソリン価格の平均と、昭和シェルのみに絞ったガソリン価格の平均では、2016年1月29日現在、昭和シェルのみに絞った価格の平均の方が安い傾向がでているため、併用可能なシェルのスターレックスカードや、ポンタカードも利用することでかなりガソリン代を節約できそうですね。




では、実際にどこと契約するのがお得なのかというところが気になると思うので、

3つのサービスを利用ケースごとに各サイトのシミュレータを使ってシミュレーションした結果をまとめてみました。


ENEOSでんき 料金シミュレーター

myでんき 電気料金シミュレーション

ドライバーズプラン WEBシミュレーション

結果は、各サイトのシミュレーターで計算された年間の予想額です。


電気料金のみでの比較

契約・1月の使用量ENEOSでんきmyでんきドライバーズプラン
30A 200kWh589円損1400円お得14,122円損
40A 300kWh3,571円お得3,700円お得1,461円損
50A 500kWh7,356円お得6,400円お得ほぼ変わらず
60A 700kWh14,640円お得11,100円お得2,612円お得

下記のガソリン最大値引きも含めた比較

契約・1月の使用量ENEOSでんきmyでんきドライバーズプラン
30A 200kWh1,211お得1400円お得2,122円損
40A 300kWh3,571円お得3,700円お得10,539円お得
50A 500kWh9,156円お得6,400円お得12,000円お得
60A 700kWh16,440円お得11,100円お得14,612円お得

ガソリン割引ENEOSでんきmyでんきドライバーズプラン
1Lの割引金額1円 - 10円
最大使用量150L - 100L
年間最大割引額1800円 - 12,000円
店舗数10,6953,4403,246

※店舗数は、gogo.gsで掲載されている 2016年1月29日現在の数値です。


3つのプランをざっくりと比較すると、

月々あまり電気もガソリン代も使ってないなぁというかたや、よくわからないけどとりあえず損しなければいいやという方は、

東燃ゼネラル myでんき

電気はそこまで多くは使ってないけど、昭和シェルが近くにあって、ガソリンはガンガン使ってます。というかたは

昭和シェル ドライバーズプラン

ガソリンも電気も結構使ってますという方は、

ENEOSでんき

という感じですかね。


3つのサービス内容をご紹介してきましたが、すべて魅力的なサービス内容となっており、現在従量電灯B・Cを契約している方にとっては、ほぼすべてのパターンで節約することができそうです。


ただし、東京電力のプランには、ライフスタイルに合わせて時間や曜日、季節ごとに細かく料金単価が設定されているプランもあるので、ライフスタイルによっては、新電力に切り替えてもお得にならない場合もあるのでしっかりと確認する必要がありますのでご注意ください。



電力自由化で多くの企業が参入し、プランも複雑に感じるかもしれませんが、それぞれのサービスのサイトでは、料金シミュレータも用意されているので、対象エリアの方はぜひ一度検討してみることをおすすめします!