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2019年9月12日
いよいよ2019年10月1日より、消費税率が10%へ引き上げられます。
消費税の増税まで、残りわずかとなりました。
「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞」を対象に、「軽減税率制度」も実施されますね。
私たちの生活必需品の税金を考える上で、ガソリン・軽油にかかる消費税 も気になるところ!
ガソリン・軽油価格の 消費税。
その計算方法に、ちょっとした違いがあることはご存知でしょうか!?
今回は、 ガソリンと軽油にかかる消費税の違い について、解説いたします!
まず、ガソリン・軽油には、消費税とは別に固定の税金がかかっています。
ガソリン 1Lにかかる固定の税金
石油税 | 2.8円 |
ガソリン税(本則税率) | 28.7円 |
ガソリン税(暫定税率) | 25.1円 |
この3つの税金については、本体価格に影響されず常に同一の金額 となります。
※ 石油税については、2016年の4月から2.54円から2.8円へ値上げされています。
軽油 1Lにかかる固定の税金
石油税 | 2.8円 |
軽油引取税(本則税率) | 15.0円 |
軽油引取税(暫定税率) | 17.1円 |
軽油についても、ガソリンと同様に固定の税金 がかけられています。
ただし、ガソリンに比べて金額は安くなっています。
ここからが本題ですが、ガソリンにかかる消費税の計算方法は、本体価格と石油税・ガソリン税を足したもの に、現在の消費税率8%をかけます。
2019年9月9日時点のレギュラー・全国平均価格 138.9円を参考に、その内訳を図解してみましょう。
一方、軽油にかかる消費税は、本体価格に石油税のみを足したもの に、現在の消費税率8%をかけます。
2019年9月9日時点の軽油・全国平均価格 119.8円を参考に、その内訳を図解してみましょう。
ガソリン税も軽油引取税も、似たような税金なのに、この違いは不思議に感じますね。
この理由は、ガソリン税と石油税は 石油元売会社が納める税金 のため、生産コストに含まれる税金として、石油元売会社がガソリンスタンドにガソリンを卸す際に、すでにガソリン税分を上乗せしているためです。
その一方で、軽油引取税はガソリンスタンドが納める税金 になります。そのため、軽油引取税に消費税をかけてしまうと二重課税となってしまうため、軽油引取税には消費税がかからないというわけです。
なんだかわかったような、わからないような気になるかもしれませんが、このような理由でガソリンと軽油の消費税の計算方法に違いが生じています。
それでは、今年10月に消費税 10%になった時、価格がいくらになるか計算 してみましょう!
(参考価格は、2019年9月9日時点の全国平均価格となります。)
【レギュラー価格】
全国平均価格 : 138.9円
↓
消費税抜き価格: 128.6円
消費税 10%をかけると 141.4円となり、2.5円の値上がり となります!
【軽油価格】
全国平均価格 : 119.8円
↓
消費税抜き価格 : 81.2円(+軽油引取税 32.1円)
消費税 10%をかけると 89.3円となり、これに消費税のかからない 軽油引取税 32.1円を足します。
消費税 10%時の価格は 121.4円となり、1.6円の値上がり となります!
もし、もっとガソリン価格が高くなった場合は、もちろん増税による値上がり幅も上がってしまいます。
原油価格の動向により大きく価格が変動するガソリン価格ですが、現状の価格の場合は、10月以降は消費税増税分として、2~3円の値上がりは避けられそうにありませんね。
今年の9月末は、28日(土)29日(日)と週末を挟みます。
増税前の駆け込み需要で、ガソリンスタンドが大混雑しそうです。
前回の消費税増税時には、駆け込み需要で、ガソリンスタンドの在庫が不足した店舗もあるそうですが、今回はどうなるのでしょう!?
ガソリンスタンドが、ガソリンを貯蔵する地下タンクにも限りがありますので、余裕をもっての給油がおススメです。