ガソリンスタンド関連のニュースやサービスからのお知らせ、ガソリン価格集計レポートを配信しています
2023年4月28日
「ガソリンのギフト券」(額面1000円(枚)・非課税/有効期限あり ※全石連発行(商品券事業))の取扱店は昨秋から、47都道府県へ広がった。
各地の石油組合の参加による全国ネットワーク体制が整い、自動車ビジネスを筆頭に、様々な業種、自治体での認知を広げ、贈答品や、また公共事業の施策として採用を目指す。
昨年10月時点で、組合員SS数は2万1000カ所強。うち「ガソリンのギフト券」取扱店数は、本事業開始(2021年4月)から1年半を経過した時点で、全体の約3分の1にまで達した。
全石連、各石油組合が販売窓口(購入希望者からの注文申し込み受付、発送)となり、取り扱いを開始。自動車利用者にとって、利便性の高い贈答用商品券として広範に普及させるため、取り扱い登録SS数を増やしている。
本ギフト券の利用対象は、取扱店の商品(燃料油)、車関連サービス、物品購入におよび、ほかでも、イベント景品、ノベルティなど、広い範囲でご利用いただける、とっても便利な(紙仕様)商品券」として打ち出されている。
各地の大半のSSで、使える買える、ように使い勝手を良くするのが大命題。
本ギフト券の流通が限定的なものとなってしまえば、本ギフト券を通じても、SS市場の活性化を促すことが難しくなる。自動車利用者と組合員(組合組織)、両者がその取り扱いで、十分な恩恵を浴することも期待できなくなる。
天野商事(天野博司社長/香川県丸亀市/ENEOS系)は、直営全店(4カ所)で「ガソリンのギフト券」をご利用できると案内する。
旗艦店のセルフ&エコ丸亀西SS(田尾芳照取締役営業本部長/丸亀市)の場合は、ギフト用封筒の中に利用の手引きを入れ、購入希望者にすぐに手渡せるようにしている。
少数枚数を常時取り置きしており、店内で管理徹底する(通し番号を控える、販売時は在庫帳へ記入するなど、不正防止策を講じる)。
予約での取り扱いもしており、この場合は「天野商事本社へ発注し、すみやかにSS各店舗に届く」(同前・田尾取締役)ようにする。購入希望客へもその旨をお伝えし、ご理解いただいているという。
本ギフト券の販売は、現金支払いのみ可。額面1000円券の1種類のみ。販売単価は1100円(税込み)。
お客様からどこで使えるか尋ねられたら、前もって用意する「取扱店・販売店リスト」(香川県内/随時更新)の複写を、手渡しするのがまずひとつ。
Web上で「ガソリンのギフト券」と検索すると、すぐに見つかることもお伝えする。
香川県の取扱店・販売店(商品券事業の参加SS)数は昨年10月時点で151カ所に上る。
給油時に給油客の目に入る位置=アイランド上でも本ギフト券の告知看板を掲げ、「当店で使える」「当店で購入できる」商品券であると明示する。
本ギフト券を持参して、SS利用客が来店したら、店側がまごつかないように、どういう対応をしたらよいか。
本ギフト券で購入できるのは、SSが取り扱う商品およびサービスを対象であるのだが、セルフ&エコ丸亀西SSは、一部商品およびサービスを購入除外品として定める。その行き違いをなくすように努めている。
購入除外品は、この3つ。車検の法定費用、配達代金、「セルフ洗車」(※洗車プリカは購入可)。
「本ギフト券でプリカ入金の場合と、現金でプリカ入金は、同様のあつかい(プリカ前受け金)としており、精算時は、通常のプリカ入金と同じように出納帳へ記入している」(田尾取締役営業本部長)
給油単価は-。
本ギフト券で給油の場合、現金会員価格と同額。お得に給油できる「VIPプリカ」への入金も本ギフト券で可。この操作を実行すると、給油単価は、VIPプリカと同額である。
プリカと併用で利用可とする「割引クーポン券が当たる」ワンワンDay(土・日・月曜、祝日)などの様々な値引きも、適用不可としており、SS利用客に丁寧にご説明申し上げている。
本ギフト券を使用し給油した後は、「レシート再発行」をし、本ギフト券に添付。本ギフト券の裏面には、「SS印」を押印し、天野商事本社へ戻す(事務処理を進める)のが、本ギフト券の、SS現場での取り扱いの大まかな流れである。
「本ギフト券」普及拡大の旗振り役(ガソリンのギフト券・委員長)は、前出・天野社長。
「昨年10月から全国展開が始まり、毎月の注文枚数が2万枚を超えるようになってきた」と明らかにする。
ガソリン、灯・軽油は生活必需品。油燃料油高騰を背景に、「受け取る相手に喜ばれること間違いなし」。本ギフト券の潜在需要は、ますますふくらむばかりだ。
大口購入・定期購入先(地方自治体、自動車ディーラーら)も少しずつ増えており、他方、その購入目的では、低所得者層への灯油補助、企業の複利厚生が挙がるなど、今後さらに伸長していくと見込まれる。
「今年度目標を上回るペースで進ちょくしている。総じて良い状況だが、大前提として、本ギフト券をあつかう店舗数をもっと増やさないといけない。利用を促すには、その認知度も高めていく必要がある」(天野社長)と強く思っており、全国展開の計画を前倒し実施した恰好だ。
系列の垣根を超え、全国のSSで幅広く使える便利な商品券は、ガソリンのギフト券が唯一。これを広く案内し、事業化できるのが全石連(組合組織)の持つ強みのひとつ。
参加SSを増やすため、「各系列で取り扱っていただけるように、元売各社(元売販売会社)へも働きかけている最中」と天野社長。
自販連(日本自動車販売協会連合会)、中販連(日本中古自動車販売協会連合会)などの車両分野の団体を構成する顔ぶれは、真っ先に、ガソリンのギフト券の引き合い(受注)を期待できる先々である。
「一部ディーラー向けの機関誌には、昨年終盤も連続で広告を出稿し、ガソリンのギフト券を周知した」(全石連・SSビジネス事業推進グループ)
一般消費者に向けた広報活動は、今後の課題。購入する側も取り扱う側も、「ふつうに使える商品券」であるという認識が、まだまだ足りないと感じているようだ。
都道府県単位の参加SS数にバラツキがあり、100カ所未満の各石油組合は、まずは大台に乗せるのが当面の努力目標(昨年10月27日現在、全体の参加率30・9%)だ。
SS業界全体を挙げ、取り組んでいかないと、本ギフト市場がなかなか盛り上がらない。引き続き、「本商品券事業を推し進めていく」(同前)方針である。
◇
地域経済の活性化(地域振興)を目的に導入されている地域商品券の取扱店は、各地域のSS業者も名前を連ね、よく利用する店舗の上位に顔を出す。
「地域商品券の取扱店と案内されている組合員SSへうかがい、店頭オペレーションがどのように行われているか確かめた」(同前・SSビジネス事業推進グループ)ところ、SS店頭でのその取り扱いは、「煩わしさを感じないとの反応が多かった」とのこと。
商品券の代名詞的存在がビール券。このビール券は今も、年間4000万枚超が流通している。
地域生活者にとって、自動車は生活の足。ガソリンは必需品。
そう踏まえると、ガソリンのギフト券の取扱店・販売店、流通枚数はもっと増えてもいいはず。
正確な業務処理が伴ってこその話であるが、これには「ガソリンのギフト券事業のデータに利用しているデータ管理システム、専用サイトの機能検証・改善を講じている」(同前・SSビジネス事業推進グループ)。
P.106 「◎47都道府県で取り扱い始まる 毎月の注文枚数は2万枚を超える ガソリンのギフト券 伸長に期待感」より
【 掲載ガソリンスタンド 】
セルフ&エコ丸亀西SS / 天野商事(株)(香川県丸亀市)
<<<<<<<<<<
月刊ガソリンスタンドご購読のお申込みは
株式会社月刊ガソリンスタンド社 お問合せフォームよりお願いいたします。
お問合せ内容に 「gogo.gsを見て」 とご記入ください。
<<<<<<<<<<