こんにちは。

gogo.gs事務局　古沢です。

昨日発表した gogo.gs集計レポート では、ガソリン価格が7週連続の値上がり となり、レギュラー 155.5円となっています！

値上がり幅も、10月以降は徐々にスピードを増してきています。

10月 1週目 前週比 +0.7円

10月 2週目 前週比 +1.5円

10月 3週目 前週比 +2.4円

各ガソリンスタンドに投稿されている価格を見ると、1ヶ月以内で10円近く値上がりしている場合もあり、ガソリン価格上昇を実感します。

ガソリン価格は、原油価格の影響が大きいため、ガソリン価格高騰が起きているのは 日本だけではないようです。

外国でのガソリン価格の動向・対策は！？

■ 韓国では、ガソリンや軽油にかかる税金を引き下げへ！

韓国のガソリン平均価格は1リットル 1,675ウォン（日本円: 約166円）で、15週連続で上昇し、4年ぶりの高値となっています。

韓国政府は、ガソリン価格の上昇による消費者負担を軽減するために、ガソリンや軽油にかかる税金の税率を、早ければ来月から引き下げることにしています。

（参照：KBS World Radio）

■ フィリピンでは、燃料税の再引き上げを見送り！

フィリピンでは、原油価格の高騰が今後も続くとみられることから、2019年1月1日に予定されている燃料税の引き上げを見送るべきとの経済閣僚らの進言を、大統領が承認しました。

フィリピン首都圏のガソリンスタンドでは、年初以来高騰が続き、１リットル当たり10〜12ペソ（日本円: 約21円～25円）まで上昇。

しかし、石油元売り大手などが、先週末から石油製品価格を引き下げたため、最近の石油価格はやや下落傾向にあるとのこと。

（参照：まにら新聞ウェブ）

このように、韓国・フィリピンでは、昨今の原油高の影響を受けて、政府が税制面での対応をしているようですね。

日本では、ガソリンにかかる税金はどうなっている！？

日本では、2019年10月に消費税率を予定通り 8%から10%へ引き上げることが、今月15日の臨時閣議で表明されました。

先日の gogo.gs ガソリン関連ニュース＆お知らせ の記事でもお伝えしましたが、現在のレギュラー価格（155.5円）で 消費税が10％に上がると、1リットル当たり 2.9円の値上がり となります。

現在、レギュラー価格 1リットル当たりの税金の割合は 約43.8%となりますが、消費税増税により、さらに税金の占める割合が上がることになります。

★★ 注目 ★★

ガソリンにかかる税金の変遷

■ 現在も続く暫定税率

1974年に、道路財源を確保するために導入された暫定税率は、現在も適用されています。

2008年3月には暫定税率が一旦失効したため、2008年5月に再度復活するまでの約1ヶ月は、暫定税率分の価格が安くなりました。

その後、2010年3月に 租税特別措置法が改正され、期限を定めず 特例税率としてガソリン1リットル当たり 53.8円（本則税率28.7円 + 暫定税率25.1円）が維持されることになりました。

同時に、ガソリンの3ヶ月の平均小売価格が1リットル当たり160円を超える場合は、特例税率の適用を停止する仕組み、トリガー条項も設けられました。

しかし、2011年4月に 東日本大震災復興財源確保のため、ガソリン税のトリガー条項は、一度も発動されることなく、当面の間停止されることとなりました。

■ 地球温暖化対策税

石油税は、ガソリン１リットルあたり2.8円の税金が課される国税ですが、この中には 2012年から地球温暖化対策税も含まれるようになりました。

地球温暖化対策税は、2012年から段階的に引き上げられてきました。

2012年：0.25円

2014年：0.5円

2016年：0.76円

OECD諸国のガソリン価格と税

こうして見ると、日本のガソリンにかかる税金は高く感じますが、先進国の中では安い方に分類されるようです。

財務省より、OECD諸国のガソリン価格と1リットル当たりの税金を比較する資料が発表されています。

日本は、ガソリンにかかる税負担率が、34カ国中7番目に低い国となっています。

※ OECDとは、ヨーロッパ諸国を中心に日本・アメリカを含め35ヶ国の先進国が加盟する国際機関となります。

（参照：OECD諸国のガソリン１ℓ当たりの価格と税（2017年第２四半期））

現在、上昇を続けいていた原油価格の動きは、 一旦落ち着きを取り戻しました。

この先、ガソリン価格高騰も落ち着いてくれることを切に願いたいですね。