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2021年6月18日
ガソリン価格の高騰が続いていますね。
先日ドライブに出かけたところ、どこのガソリンスタンドも レギュラー価格が150円前後でした。
それもそのはず!
現在、全国のガソリン平均価格(2021年6月14日時点)は、レギュラー150.3円。
ここ1年間で、リッター20円以上の値上がりとなり、新型コロナウイルス感染拡大前の価格を超える高値となっています。
ガソリン価格が高いのは日本だけ!?海外では一体いくらなの?を調査してみました。
日本 | 150.3円 /L |
アメリカ | 89.1円 /L |
ドイツ | 207.5円 /L |
アメリカのガソリン価格は、1ガロン = $3.08。為替は 1ドル110円で計算。
アメリカのガソリン価格は 89.1円 /Lなので、日本より約40%ほど価格が 安いことが分かります。
次に、自動車産業を基幹とするドイツのガソリン価格は!?
ドイツのガソリン価格は、1L = €1.56。為替は 1ユーロ133円で計算。
ドイツのガソリン価格は、207.5円 /L。日本より約40%ほど価格が 高いことが分かります。
この3ヵ国で比較すると、日本のガソリンはちょうど両国の中間くらいにあたることがわかりました。
ただ皆さん気になることは、
に尽きると思います。
ガソリン価格高騰が気になる今、アメリカのガソリン価格が安いワケが気になります。
日本は、ガソリンの原料となる原油の大部分を輸入に頼っているため、原油価格と為替によってガソリン価格が大きく変動します。
ガソリンは海外から運ばれた原油を製油所で精製して出来上がるため、本体価格に輸送費、備蓄費や精製費用などを含めて卸売価格が決まります。
そこにガソリンスタンドまでの配送費や販管費等もかかり、最終的には仕入れ量や競合店舗の価格などの市況を考慮して、ガソリンの販売価格が決定します。
しかし、みなさんもご存知の通り、ガソリン価格はこれだけではないのです。
その中でも一番大きな税金はガソリン税で、定額 53.8円 /Lとなります。それに加えて2.8円 /Lの石油税、消費税もかかります。
現在のレギュラーガソリン価格は 150円。
この中には、ガソリン税 53.8円 + 石油税 2.8円 + 消費税 13.7円 合計 70.3円の税金が含まれております。
つまり、ガソリン価格のおよそ半分が税金なのです。
一方アメリカは、アメリカ国内で石油が産出されるため、輸入に頼る日本とは異なり、ガソリンの国内調達率が高くなります。
そのため、本体価格が日本より抑えられています。
またアメリカのガソリンスタンドは、ほとんどがセルフ式となり、無人のガソリンスタンドも多くあります。ガソリンスタンドの運営コストが削減されている点も、価格の安さに影響していると考えられます。
しかし!
アメリカのガソリン価格の安さの一番の要因は ガソリン税の安さ にあります。
日本のガソリンにかかる税の割合が50%近くなのに対し、アメリカは州により税率が異なりますが、平均値として 24%ほどになっています。
この点が、日米のガソリン価格差に大きな影響を及ぼしているのですね。
ちなみに、ドイツのガソリンにかかる税の割合は、日本よりさらに高く7割近くを占めています。
ガソリン価格が日本より4割近く安いアメリカですが、車社会のため、1人当たりのガソリン消費量は日本よりはるかに多くなります。ガソリンのトータルコストを比較すると、安いとは言えないかもしれませんね。
また、アメリカではフルサービスのガソリンスタンドはなく、無人のセルフガソリンスタンドも多くなります。
サービス面や安全面などを踏まえると、価格面だけで日本とは単純に比較できない点も多そうです。