たまたま参加した合同企業説明会で
一際 人だかりのあるブースがあった。渋谷石油だった。
『新規事業の挑戦者求む』の垂れ幕。経営トップ自ら熱弁する会社は珍しかった。
しかも自社の売り込みをせずひたすら「悔いなく就活しろ」と激励する。
こんな社長の下で働きたいと思った。
正直、親には反対された。
国立大で化学生命系を専攻した私は大学院での細胞研究を期待された。
だが私のレベルでは埋もれるだけ…
いっそ異分野に挑戦したくなった。飲食業に教科書はない。
でも自分ならではのアイデアと工夫で、価値を生み出せる喜びがある。
研究職では知り得なかっただろう。
いつか会社の屋台骨を背負えるその日まで
カリスマ社長への僕の挑戦と感謝の恩返しは止まらない。