人様に語れるような夢がなく、
その時々の境遇の中で、精いっぱい生きてきた。
良く誠実な人だねと言われるけれど、
利己的に振る舞うことの方が、私には苦手だった。
そんな私が内なる自我に気づいたのは、ほんの2年ほど前のこと。
出世や評価に興味はなかったけれど、
それでもどこかで認めてほしいという思いが募っていった。
この仕事が大好きなんだと思う。
小中高と続いた吹奏楽部と似ている。
夢中で努力を続けられたのは、
演奏者の繊細な息づかいによって自分だけの音色を奏でられるから。
”自由„な吹き方と”勝手„なそれとは意味が違う。美しい成長には必ず責任が付く。
今の私の担当は湘南企画。
会社の指揮者はこんな私にもソロのパートを用意してくれた。
いつか主旋律を担えるその日まで、私の猛練習の日々は続く。